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2021.08.30
LITTLE BY LITTLE

気になるスポーツは漫画が入り口!Vol.03

MANGA IS THE BIBLE FOR THE HOTTEST SPORTS.

毎日盛り上がっている世界スポーツの祭典には、今回から多くの種目が追加されています。
観戦ポイントや採点基準などがいまいち理解できないなど、知る人ぞ知る競技って意外とあるもの。でも、そこまでポピュラーじゃない競技ほど、詳しいと周囲から尊敬の眼差しが向けられるし、見ていて楽しい! そこでよしもと漫画研究部の部長を務めるお笑い芸人、吉川きっちょむさんが、ちょいマニアックなスポーツを題材にしたおすすめのマンガを、ご本人のコラムで紹介。3回にわたってお届けします!

「ブクロキックス」(講談社)/松木 いっか
「ブクロキックス」(講談社)/松木 いっか

舞台は5人制のブラインドサッカー 盲目青年・小山田の青春ストーリー

舞台は5人制のブラインドサッカー 盲目青年・小山田の青春ストーリー

「今回紹介したいのは、サッカーはサッカーでも目隠しで行う『ブラインドサッカー』を扱ったマンガ『ブクロキックス』だ。パラリンピック種目でもある『ブラインドサッカー』は5人制サッカーで、視覚障がいのあるフィールドプレイヤー4人が目隠しをしてドリブルやパスをつないでゴールを狙い、ゴールキーパーは視覚障がいのない選手か弱視の選手が務める。『ブクロキックス』は、池袋の整体院で働く盲目の青年が同僚に誘われ『ブラサカ』と出会い、眠れる才能を開花させていく話。試合中、何も見えないなかでボールの音や人の気配、掛け声だけを頼りに脳内でラインをつなげ華麗にシュートを決めるシーンが視覚的に鮮烈に表現されていて痺れる!国内ルールでは誰でも一緒にプレイできることもあって、主人公の他に視覚障がいのない『日韓ハーフの女性』『ゲイバーのママ』『おじさん』など多様性に富んだ仲間で力を合わせている様子にも胸が熱くなる。全5巻と読みやすいのでぜひ!」

STORY

池袋の整体院に勤める盲目の青年・小山田は、友人のハルカが一目惚れをした日韓ハーフの女の子・ジヘに誘われて、ブラインドサッカーと出会う。『玉帝新宿』に勝利すれば賞金一千万円という噂が駆け巡るなか、人数合わせで強引にメンバーへ入れられてしまった小山田。しかし彼には、まだ誰も気付いていない才能があった。ブラインドサッカーという切り口から青春譚を描くのは、本作が連載デビュー作品となる松木いっか氏。全5巻(講談社)。

PROFILE

吉川 きっちょむ / KITTYOM YOSHIKAWA

1988年生まれ。吉本興業所属のお笑い芸人。年間1000冊以上読むという大のマンガ好き。吉本一漫画に詳しいと自負し、よしもと漫画研究部の部長を務める。トークイベント「行け!よしもと漫画研究部!」や、芸人のネタが漫画化される「コミカライズバトル」を主催。