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UPDATE :21.02.16

GET EXCITED, D.LEAGUE!!ダンスのない人生なんて

2021年1月10日に開幕した世界初のプロダンスリーグ「D.LEAGUE(ディーリーグ)」。
トップクラスのダンサーたちによるハイレベルなパフォーマンスは、圧倒的な興奮をもたらし、新たなダンスカルチャーの盛り上がりを予感させます。
全9チームが参戦するD.LEAGUEで優勝候補のひとつとして注目を集めるのが「KOSÉ 8ROCKS(コーセーエイトロックス)」。
チームのディレクター兼ダンサーであり、ブレイクダンスの世界チャンピオンとしてその名を轟かすISSEIが語る、ダンスと夢とファッションについて。

D.LEAGUEって?

“世界中すべての人に、「ダンスがある人生」をもたらす”をミッションに掲げる世界初のプロダンスリーグ。全9社がチームオーナーとして参画し、総勢9チームが全12ラウンドのレギュラーシーズンを戦い、上位4チームを選出。その後、トーナメント方式のチャンピオンシップを行い、優勝チームには賞金3000万円が贈呈される。

D.LEAGUE

©D.LEAGUE 20-21

ISSEI

1997年生まれ。福岡県出身。6歳より福岡県久留米市のダンススクール「STUDIO MJ」へ通い、ダンスを始める。キッズブレイクチーム「九州男児新鮮組」のリーダーを務め、数々の大会で優勝。講師であるSHUVANの紹介で「FOUND NATION」に所属。2012年には世界大会のひとつである「R16 KOREA」のソロ部門で優勝し、その後3連覇を果たす。2016年には日本人初の「FREESTYLE SESSION WORLD FINAL」優勝、そして日本人初にして世界最年少での「REDBULL BC ONE WORLD FINAL」優勝という快挙を成し遂げた。世界が注目するブレイクダンサー。

僕たちにしかできないブレイキンのスキルを見てもらいたい

僕たちにしかできないブレイキンのスキルを見てもらいたい

今年、D.LEAGUEが開幕しました。プロダンスリーグであるD.LEAGUEができたことについてはどう思っていますか?
ほんとうにうれしいです。D.LEAGUEがなかったときは、プロダンサーってどこからなんだというのがわからなくて。例えば、インストラクターやダンスの先生をやって生活をしている人がプロなのか、バックダンサーとして有名な人の後ろで踊るのがプロなのか、それとも大会だけ出て賞金を稼ぐのがプロなのか。今までよくわからなかったことがD.LEAGUEができたことによって、Dリーガーという形でプロダンサーとして認知されるようになったのは大きいなと思います。
見てほしいところ、注目してほしいところはどこですか?
D.LEAGUEはショーケースの大会なんですけど、ショーケースは見ている人を楽しませることを目的としているので、そこはすごく意識しています。僕らKOSÉ 8ROCKSはブレイキン主体のチームなので、自分たちにしかできないスキルを見てもらいたいですね。ブレイキンでしかあまりやらないような組み技とかがあるので、そのインパクトだったり、ダイナミックさだったりに注目して欲しいです。とにかく見れば一発でわかると思います。D.LEAGUEはプロのダンサーしか集まってないし、弱いチームなんてないから、ほんとう気が抜けないけど、その中でも「KOSÉ 8ROCKS、やばかった!」と言ってもらえるようなダンスを見せていきたいですね。
チームとして、個人としての目標は何ですか?
チームとしてはもちろん優勝することだし、個人としてはもっと有名になりたいですね。D.LEAGUEをきっかけに今まで以上に見てくれる人が増えると思うので、僕らのダンスを見てもらって、ブレイキンをやりたいという子がもっと増えたらいいなって思います。ダンサーとしてみんなが憧れる、そんな存在になりたいです。

ブレイクダンス世界チャンピオンのISSEIをディレクター兼ダンサーに起用し、「FOUND NATION」「九州男児新鮮組」「K.A.K.B」などの有名ブレイクダンスチームから人気と実力を兼ね備えたダンサーが集結。メンバーは全10名。アクロバティックな合わせ技を得意とし、高速で展開されるルーティンやバラエティに富んだ個人スキルも必見。

ブレイキンが2024年パリ五輪の正式種目に

ブレイキンが2024年パリ五輪の正式種目に

そう言えば、ブレイキンは2024年パリオリンピックの正式競技になりましたね。聞いたときはどう思いました?
びっくりしましたよ。なったらいいなってずっと思っていましたから。しかも、ブレイキンだけですからね。僕、2012年のロンドンオリンピックを見に行ったことがあるんですけど、やっぱりすごい規模でした。しかも、世界中の人が見るじゃないですか。そんな中で踊れるなんて最高ですよね。
ロック、ポップ、ヒップホップ、ハウスと、いろいろなジャンルがありますけど、ブレイキンだけが採用されたのはどうしてだと思いますか?
やっぱりいちばんアスリートっぽい動きをしているからじゃないですかね。もちろんほかのジャンルもすごく体を使ったり、ケガとかのリスクもあるんですけど、飛んだり、回ったり、わかりやすくアスリートっぽい動きをしているのはブレイキンなのかなと思います。
2024年のパリオリンピックは当然狙っているんですよね?
もちろんです。KOSÉ 8ROCKSはそこも見据えて可能性があるメンバーを集めましたし、僕自身はもう金メダルを全力で狙っています。周りにもそう言いまくっていて、今から自分にプレッシャーを与えていますね(笑)。

ダンスは言葉が要らない

そもそもISSEIさんとダンスとの出会いってどんな感じだったんですか?
メンバーのRyo-spinとは同じ幼稚園だったんですけど、彼を含む仲よしグループの子たちがみんな同じダンススクールに通っていたんです。「ISSEIもやろうよ」みたいな感じで誘われてスクールのイベントに行ったら、今も教えてもらっている先生のSHUVANさんがショーケースで踊っていてるのを見て衝撃を受けました。バック宙とか頭でくるくる回っている人を初めて見て、「これは何だ!」となって。僕が「やってみたい!」と興奮していたのが始まりだって、お母さんが言ってました(笑)。
言ってましたって。覚えてないんですか?
全然覚えてないんですよ。誘われたことも見に行ったことも覚えているんですけど、自分がやりたいと言ったのは覚えてないんですよね。
そこからダンスを始めて、一気に好きになっていったんですか?
そうですね。ダンスをしている友達が近くにいたのと、ダンスを通して思いっきり自己表現ができるところがめちゃくちゃ楽しかったんですよ。それに、ダンスは言葉が要らないというか、特にブレイキンはアクロバティックだから、わかりやすくすごさが伝わるというのがあって。それこそ言葉が通じなくてもいろいろな人とコミュニケーションできて友達になれるところもよかったですね。
ブレイキンの魅力ってなんですか?
僕、スクールで習っていたので、いろいろなジャンルをやってきたんですけど、中学1年の頃にもうブレイキン一本にすると決めたんです。やっぱりインパクトがありますよね。目の前でぽーんとバク宙したり、頭で回ったりしたら「おぉ、すげえ!」ってなるじゃないですか。見た人にわかりやすくインパクトを与えられるのがブレイキンの魅力だと思います。
ダンスしていて、どういうときに楽しい、気持ちいいと感じるんですか?
いっぱいありますよ。新しい技をつくって、友達に見せて「やばい!」と言われたときも気持ちいいし、それを大会に出してもっと大勢のお客さんが「やばい!」と湧き上がってくれたときはめちゃくちゃ気持ちいいですね。

ビームスで買ったパンツで世界大会優勝

ビームスで買ったパンツで世界大会優勝

ISSEIさんって普段はどんなファッションなんですか?
いわゆるストリートみたいな格好ですね。チームの人が作った服とか、あと本当に自分が好きなアイテムとかをとりあえず着ています。こだわるのはサイズ感ぐらいですかね。
好きなシルエットとかあるんですか?
リラックスして肩の力を入れずに踊りたいと思っているので、基本太めです。ディッキーズだったらルーズフィットだし、カーハートのTシャツってでかいんですけど、Lサイズを着てますね。でも、パワームーブって回転技をきれいに見せるためには、パンツはスキニーとかのほうがいいんですよ、本当は。
そうなんですか?
スキニーのほうが軽やかに見えるんです。けど、僕は細身があんまり気に入ってなくて。重たく踊っているほうがかっこいいなと思うので、太めを穿いてます。ちなみにレッドブルの大会(2016年「Red Bull BC One World Final」)で優勝したときは、ビームスで買ったパンツを履いてました。
本当ですか?!ありがとうございます!
コーデュロイのジョガーパンツだったんですけど、その頃は福岡に住んでいたので、福岡パルコで買いました。レッドブルのときはフェザーリングもつけていて、それもビームスで買いました。僕、めっちゃビームス推しですよ(笑)。
ありがとうございます!

Photos:Kyouhei Yamamoto
Composition & Text:Masayuki Sawada